経営学部は、全国の大学に設置されている人気の高い学部の一つです。
一方で、「経済学部との違いがよく分からない」「会社を経営する人が通う学部なのではないか」といったイメージを持たれることも少なくありません。
実際には、経営学部は社長や起業家を育成することだけを目的とした学部ではありません。
企業や組織がどのように運営され、どのように価値を生み出しているのかを学ぶ学問です。
経営学とはどのような学問なのか
経営学とは、企業や組織をより良く運営するための方法を研究する学問です。
企業は商品やサービスを作るだけでは成り立ちません。
商品を企画する人が必要です。
商品を販売する人もいます。
社員を採用し、育成する人もいます。
会社のお金を管理する人もいます。
経営学では、こうした企業活動全体を対象に、「どのように組織を運営すれば成果を上げられるのか」という視点から学んでいきます。
経営学部では何を学ぶのか
経営学部で学ぶ内容は大学によって異なりますが、代表的な分野には次のようなものがあります。
- 経営戦略
- マーケティング
- 会計学
- 人的資源管理(人事)
- 経営組織論
- イノベーション論
- 起業・ベンチャー論
例えばマーケティングでは、
「なぜこの商品は売れるのか」
「消費者はどのように商品を選んでいるのか」
といったテーマを学びます。
また、人的資源管理では、社員の採用や育成、働きやすい組織づくりについて研究します。
近年では、AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)を企業経営にどのように活用するかといったテーマを扱う大学も増えています。
「社長になるための学部」ではない
経営学部という名前から、「将来会社を経営する人だけが進学する学部」というイメージを持つ人もいます。
もちろん、起業を目指す学生もいます。
しかし、それは経営学部で学ぶ内容の一部に過ぎません。
経営学は、企業という組織を多角的に理解する学問です。
営業、企画、人事、経理、広報など、企業にはさまざまな仕事があります。
それぞれがどのような役割を担い、どのように連携することで企業が成り立っているのかを学ぶことも、経営学の重要なテーマです。
経済学との違い
経営学部と経済学部は混同されることが多い学部です。
どちらも企業やお金を扱うため、違いが分かりにくいかもしれません。
簡単に言えば、
経済学は「社会全体のお金の流れ」を学ぶ学問、
経営学は「企業という組織の運営」を学ぶ学問です。
例えば、
景気や物価、為替、失業率などを分析するのは経済学の領域です。
一方で、
「どのような商品を開発すれば売れるのか」
「社員のモチベーションを高めるにはどうすればよいか」
「企業の利益を伸ばすにはどのような戦略が必要か」
といったテーマは経営学で扱われます。
どちらも密接に関わっていますが、研究対象の視点が異なります。
経営学部に向いている人
経営学部は、「会社に興味がある人」のためだけの学部ではありません。
例えば、
「なぜ同じような商品でも売れるものと売れないものがあるのだろう。」
「なぜ人気企業とそうでない企業があるのだろう。」
「働きやすい会社とはどのような会社なのだろう。」
こうした疑問を持ったことがある人にとって、経営学は非常に興味深い学問です。
企業を一つの組織として分析し、課題を見つけ、改善策を考えていくことが経営学の面白さでもあります。
卒業後の進路
経営学部は特定の職業に直結する学部ではありません。
卒業後は、
- 一般企業
- 金融機関
- 商社
- メーカー
- 小売・サービス業
- 公務員
- 起業
- 大学院進学
など、幅広い分野へ進んでいます。
企業活動全体について学ぶため、多くの業界で経営学の知識を活かすことができます。
おわりに
経営学部は、「会社を経営する方法」だけを学ぶ学部ではありません。
企業や組織がどのように運営され、価値を生み出しているのかを多角的に学ぶ学問です。
商品開発やマーケティング、人材育成、経営戦略など、企業活動を幅広い視点から理解できることが経営学の大きな魅力です。
経営学部に興味がある人は、「社長になりたいから」という理由だけでなく、「企業や組織はどのような仕組みで動いているのだろう」という視点から学部を見てみると、その学びの面白さがより見えてくるでしょう。
